月別アーカイブ: 2013年3月

桃核承気湯(1)

 今日はすごい風ですね。花粉症の方は辛いですね~。先日花粉症は冷えて水回りが悪いと申し上げたのですが、熱邪がこもるタイプもありますね。その場合はかゆみや乾燥などが症状になります。湯気を吸うのもいいですね!


 さて先日、美人的☆少林寺気功に参加したんですね!少林寺気功をしていると空間と自分がひとつになったような感覚がしたんです。とても心地よくて、これは、気診力をさらにアップさせるのに絶対必要!と思いまして、4月から始まるコースに参加することに致しました!!


 気診は弛めることは得意なんですが、パワーをつけたり筋力アップは訓練がないんですね。ですからちょうどいいと思いました。

 4月4日第一木曜と23日第四火曜日からコースがスタートします!よかったらご一緒に習いませんか?



 直接森嶋みす美先生にお問い合わせ下さい。

  info@bijinteki.com


 さて漢方は桃核承気湯(とうかくじょうきとう)に変わります。こちらも駆お血薬です。イメージは便秘。


 体格、体力充実した人で、瘀血に伴い左下腹部に抵抗、圧痛があり、便秘しのぼせがある。

 頭痛、めまい、不眠、不安、手足の冷えなど精神症状を伴う場合

 月経不順、月経困難などのある女性

                      (ツムラ医療用漢方製剤より)


 古典には「狂のごとしとの一文があり目がつりあがった恐い顔をしているようです。邪熱が血分にも波及し、下腹部に結ばれて血気が行(めぐ)らず、停滞して瘀血となる。気診でみると、桂枝茯苓丸の反応の3倍位の瘀血の反応が見られます。

 便秘が改善されてくると徐々に気の異常反応が減っていきます。


 構成生薬は

桃仁・・・駆瘀血作用、打撲による鬱血性疼痛、月経不順、月経困難


桂枝・・・発汗作用、温補作用


大黄・・・瀉下(しゃげ)作用、清熱作用、抗炎症作用

芒硝・・・天然の含水硫酸ナトリウム、瀉下作用、利尿作用


甘草・・・健胃作用・急性症状緩和作用・諸薬調和


                                 (つづく)


温経湯(4)

 今日は3月11日。あの震災から2年が経ちました。まだまだ問題が山積みのようです。ほんの少しでも応援できる自分でありたいと思っています。

 復興の問題点が書いてあるブログを見つけましたので読んでみて下さい。


ウグイスの会ブログ

 亡くなられた方のご冥福をお祈り致します。

 さて温経湯の症例です。

 やはりかみしめていました。

 全身的にはアトピーがあります。疲れやすい、冷えなど

 30代女性。口元に力が入り、かみ合わせもずれていて身体もやや右に傾いています。皮膚は乾燥して黒っぽくなっています。


 風邪を取る漢方と温経湯が合いました。

 顎マッサージ、鎖骨下マッサージ、湯気を吸う。呼吸法などをご指導いたしました。


 かみしめはやや改善。体調も改善。皮膚も潤いが出てきました。

 温経湯は芯の冷えを取り、瘀血を取り、全身に潤いを与えていくのですね。

アトピーの方はお血もあるし、水回りも悪いですね。身体の気血水を調える根本的な解決が必要なんだと思います。

 

温経湯(3)

 よいお天気で気持ちよいですね!

 花粉症の方には辛い季節ですね。


 花粉症の方に「冷えて水回りが悪くなっているんですよ~」

とお話すると不思議そうな顔で見られます。


 まだまだ東洋医学的な考え方は常識じゃないんですね!!


 さて温経湯。今日は症例です。

30代女性、かみしめ

 全身的には不妊症のためホルモン療法をしてから調子が悪い。

 クリニックでは早発閉経と言われた

 肩コリ、冷え、頭痛などなど


 気診ー身体全体の緊張、冷え特に、ソケイ部周辺に気の異常が強く、厚みと高さのある気の異常が帯のように巻いている。


 養生 顎マッサージ、鎖骨下マッサージ、ソケイ部マッサージ、

     耳を引っ張る、湯気を吸う


 漢方 温経湯(1/2包/日)


 毎月ごとにソケイ部の気の異常反応が減っていき、かみしめも改善。

 不定愁訴の肩コリ、冷え、頭痛も取れる

 生理が自然に来た。


 かみしめを改善していきましたら、身体全体がよくなった症例です。

 

温経湯(2)

 昨日はなでしこ会健康講座の打ち合わせで、和食薬膳の武鈴子先生とお会いしました。夜ご一緒にお食事させて頂いている時、私の出身が成田ですというお話をしたら、

「成田なら山崎眼科の先生知っているわ」

「!!!!!それは私の母の実家です!!!!!」

 なんという奇遇!これまで何度かお会いしてもそこまでお話することはなかったのに。武先生が医科歯科でお仕事をされている時に、私の伯父(母の兄)も医科歯科で同じグループで研修をしていたそうです。


 ご縁の深さに驚いて更に盛り上がったのでした。

 これから、病気をよくしていくのには食事がとても大切ということを発信していきます!!


東京薬膳研究所

 さて温経湯は以下の生薬で構成されています。

 それぞれの薬功も合わせて書いてみますね。


半夏(はんげ)・・・鎮咳去痰作用・鎮嘔作用


麦門湯(ばくもんどう)・・・鎮咳去痰作用・滋養強壮作用


当帰(とうき)・・・補血作用・強壮作用


川芎(せんきゅう)・・・補血作用・鎮痛作用・駆お血作用


芍薬(しゃくやく)・・・補血作用・鎮痛作用


人参(にんじん)・・・強壮作用・健胃作用(御種人参)


桂枝(けいし)・・・発汗作用・温補作用


阿膠(あきょう)・・・止血作用・強壮作用

 (哺乳類の皮や骨などから作られたゼラチン


牡丹皮(ぼたんぴ)・・・駆瘀血作用


甘草(かんぞう)・・・健胃作用・急性症状を緩和する作用・諸薬を調和する作用


生姜(しょうきょう)・・・弱い解熱作用・鎮嘔作用・健胃作用


呉茱茰(ごしゅゆ)・・・鎮痛作用・温補作用


 (初学者のための漢方入門 森由雄著 源草社より)


 漢方ってすごいですよね。これで気血水のバランスを取って病を改善していくのです。ですから、まず現状どんな状態であるかの病態把握がしっかりできることがとても大切なんですね。


 上記から温経湯は、汗をちょっと出しながら、またお血を取って、血と水をきれいにし潤いを与え身体全体を元気にしていく漢方ですね!


 

お知らせ 表参道 首藤クリニック開院

 統合医療のクリニックが表参道にできます。


 気診研究会にも所属する首藤先生がついに開業です。

 理想的な統合医療クリニック。

 よいものはすべて取り入れていくようです。

 漢方が保険で出ます。

 

 末期がんや難病にも対応されるとのことです。


 私も気診で参加します!毎週水曜日の午後です。

 5月開業です!!

 予約が開始致しました。詳細下記ご覧下さい。


表参道 首藤クリニック


 医療もだんだんよい方向にシフトするでしょう。

 医療を受ける患者さんがどんな医療を望むか それが重要なポイントです。

 ご自身の身体のことです。

 色々勉強されて、ご自分の価値観に合った方法を選ぶことが一番よいと思います。

 

 

 さてこちらは美輪さんのまとも回帰の記事も是非お読みくださいませ。


まとも回帰




温経湯(1)

 お陰様で3月17日の「プラスの心と身体になる氣養術&気診で元気になる法」は満席となりました!

 たくさんのお申し込みありがとうございます!

 愛茶氣道のパーカー智美さんと共に楽しい講座にしたいと思います音譜



 もうひとつお知らせです!

 「日本を元気にする古事記のこころ」

 先月総論の講座がありました。今月からテキストに入りますので今月からの受講も可能だそうです。

 ご希望の方はご連絡下さいませ。 info@kisin-kenko.com


 日時 3月9日(土)16:00~17:30 (12回シリーズ)

 場所 トラットリア マルタ(中央区銀座6-7-18デイム銀座2F)

 講師 小野善一郎先生(湯島天満宮 権禰宜)

 テキスト 日本を元気にする古事記のこころ 青林堂  1890円

       (当日販売しています)

 会費 2000円


 終了後懇親会があります。

 マルタにて4000円(飲み放題)


 では漢方のお話。

 今回からは駆瘀血薬の中の温経湯(うんけいとう)という漢方です。


 漢方の先生がいつも陳旧瘀血とおっしゃるので、あー古い瘀血が残っているときは最初にこれを使うのだなあと思っています。

 ですから瘀血の反応があっても桂枝茯苓丸や当帰芍薬散では気の異常反応が取れない時に、この温経湯を合わせると合うことがあります。


 あまり美味しくなく飲みにくいのですが、合う人が飲むと美味しいようです。

 私も一時これが合う時がありました。


 金匱要略の婦人雑病というところに載っています。

 よくわかる金匱要略 田畑隆一郎著(源草社)より


 婦人50ばかり、下痢を病み、数十日止まず、暮に発熱し、少腹裏急、腹満、手掌煩熱し、唇口乾燥するは何ぞや?


 この病は帯下に属す。・・・瘀血少腹に在りて去らず。 ・・温経湯を以て之を主る。


 何となくわかりますね!下腹が冷えて、お腹がはって 掌が熱くなって唇が乾いている。それは古い瘀血が残っているからで、温経湯が合います。と書いてあります。

応用は月経不順、子宮出血、血の道症、更年期障害、卵巣機能不全、不妊症


                                    (つづく)